
2006年10月15日(日)、三菱自動車の技術センター(愛知県岡崎市)を舞台に、三菱自動車が主催する初めての「クルマの学校 スポーティードライビングコース」が開校されました。 このクルマの学校は、お客様の交通安全意識と運転技術の向上をお手伝いして、交通事故のない社会を目指して、三菱自動車が日頃から安全性を重視したクルマづくりをしていることを知っていただくことを目的に開催されました。

インストラクターはもちろんのこと、運営に携わるすべてのスタッフが三菱自動車のスタッフの手によるもので、まさに三菱自動車手作りのクルマの学校となりました。受講生は24名。初めての開催ということで、愛知県を中心とした三菱の販売会社が募集を行いました。
三菱自動車としても、テストコースでお客様みずからの車を持ち込んでお客様みずからの運転で走っていただくのは初めての試みでしたが、なんとほとんどの受講生がランサーエボリューションのオーナーの方々で、皆様の気合も充分のようでした!

スポーツドライビングの始まりは車両点検から
「自分のクルマは自分で点検する」をモットーに、三菱自動車のスタッフが見守る中、冷却水、エンジンオイル、ブレーキフルードなどの量、タイミングベルトの張り、タイヤの溝、ホイールナットの締め付け等、合計17項目の点検を受講生みずからが行いました。

いよいよ開校!クルマの学校 スポーティードライビングコース
チーフインストラクターの布野さんからカリキュラムの説明を受けた後、ランサーエボリューションIX MRにも携わった三菱開発スタッフによる座学講習を受けました。
ドライブトレイン技術部の澤瀬さんが、ランサーエボリューションに搭載されているACDやAYCといった4WD電子制御の機能を説明しました。路面状況やステアリング&ブレーキ操作、タイヤの回転差などをセンサーが感知して、前後の駆動配分、リヤ左右の駆動配分をクルマ側で自動的に制御していること、またこれらの機能がスポーツ走行時だけでなく、安全性の高い挙動を生み出すことにも貢献しているということを、じっくりと学ぶことができたようです。

ジムカーナ形式のコースで、アクセル、ブレーキ、ステアリング操作を連携させた、スムーズで安全な走行を習得します。
講義でランサーエボリューションの機構を理解した後は、いよいよ3つの実技講習と2つの体験走行に入ります。 パイロンで作った簡単なコースを走るジムカーナ形式の講習は、安全でスムーズな運転操作を身に付けるのが目的です。 1回1回走り終えるごとに、インストラクターによる丁寧なアドバイスを受け、受講生全員が走る度に無理をしなくてもタイムアップ。みなさんスムーズな運転操作のポイントをつかめたようです。


なんと、ランサーWRカーもパイロンジムカーナコースを激走!ラリーストとして有名で現在はS耐にも参戦中のプロドライバー山内伸弥氏のドライビングにより、迫力のサウンドを轟かせました。

高速からの急ブレーキを体験し、すばやく確実なブレーキ操作を習得します。
直線路によるフルブレーキングの体験。 フル加速でスタートし、1つめのパイロンでアクセルオフ、2つめのパイロンでフルブレーキングをします。クルマが完全に止まるまで、どのくらいの距離を必要とするのかを体感することができます。

滑りやすい路面上で、ABS有無による車両挙動の違いを体験し、ABSの効果を確認します。
「スキッドパッド路」と呼ばれる水が撒かれたウエット路面でのクルマの挙動と運転操作の実技演習。ここでは、タイヤのグリップが低くなる路面を走る時の危険性と、正しい運転操作を理解することが目的です。


2つの体験走行では、 「ハンドリング路」と呼ばれるテストコースと、「高速周回路」と呼ばれる大きな傾斜のついたオーバルコースを走ります。 ここは普段、ランサーエボリューションなどの新型車両開発テストが行われている場所でもあります。
もちろんインストラクターの先導による安全なスピードでの体験走行ではありましたが、今回のレッスンならではの画期的なカリキュラムとなりました。 またこの講習の最後には、インストラクターの運転するランサーエボリューションに同乗し、開発時に近い速度でハンドリング路、高速周回路を走り抜けるという体験をしていただくことができました。
三菱車の安全性を自分の目で確かめよう
今回のクルマの学校では、同伴のご家族やご友人のために、「同伴者プログラム」も実施されました。
普段は見ることができない三菱自動車の開発テスト現場を見学し、どのようにして三菱車が作られているのかを知ることができます。今回は、車両の空力特性をチェックするための風洞実験室、電磁波に対する車両の問題点をチェックするための電波暗室、万が一の事故が起きてしまった時の安全性をチェックするための衝突試験室の3つを見学しました。


衝突試験室では、時速40kmのスピードから実際にアウトランダーの衝突実験を見学しました。 三菱自動車では、こうした衝突実験を毎日2ケースから4ケース行っており、衝突形態毎に前面衝突用/側面衝突用/後面衝突用のダミー人形を搭載し、ダミー人形各部や車体各部に取り付けられた120チャンネル以上ものセンサーから収集したデータを分析し、どのような衝突の場合にドライバーおよび同乗者の身体のどの部分にどのような影響が出るかをチェックし、できる限り最小限の被害で済む安全な車両を開発しています。


今回の参加費用は5000円。同伴者は1000円。全員にお弁当が用意されたほか、協賛いただいたアドバンのボールペンなど、おみやげも配布されました。お昼休みには、三菱自動車の歴史がわかる「オートギャラリー」の見学も行われました。

講習最後には参加者全員にスポーティードライビングコースの修了証が授与。三菱自動車のスタッフ全員によるお見送りに参加者のみなさんも笑顔で応えていました。
今回初めて開催された「クルマの学校 スポーティードライビングコース」は、天気にも恵まれながら大成功のうちに終了いたしました。参加者のみなさんも揃って満足されたご様子でした。
今後のクルマの学校の計画が楽しみですね。
| カリキュラム | 同伴者プログラム | ||
|---|---|---|---|
| 7:30〜8:00 | 集合、受け付け、車両点検 | ||
| 8:00〜8:30 | 開講式 | ||
| 8:45〜9:00 | イントロダクション ミーティング | 8:45〜9:15 | 技術センターの紹介 |
| 9:00〜10:00 | 講義 | 9:30〜10:00 | テストコース見学 |
| 10:10〜11:30 | 実技 1 | 10:00〜11:00 | 試験施設見学 |
| 11:40〜11:50 | 衝突実験見学 | ||
| 12:00〜12:50 | 昼食、オートギャラリー見学 | ||
| 13:00〜13:20 | 記念写真撮影 | ||
| 13:30〜14:50 | 実技 2 | 13:30〜15:30 | 実技見学 |
| 15:00〜16:20 | 実技 3 | ||
| 16:35〜16:50 | インプレッションミーティング | ||
| 17:00 | 解散 | ||
三菱自動車として初めての試みでしたので、準備に苦労しました。今回、無事に終了することができて、大変喜んでいます。インストラクター陣もてきぱきと講義を進行してくれたし、その甲斐あって、ご参加いただいたお客様にもとてもいい笑顔で帰っていただくことができました。社内スタッフによる手作りのイベントということで始めは不安もありましたが、いろいろな部署のスタッフがこの「クルマの学校」の開講を耳にしてボランティアとして手伝ってくれました。少しでもたくさんのお客様に私たちの気持ちを伝えたいと思い、一生懸命やらせていただきました。来年以降、また開催できるよう頑張るつもりです。
今回はチーフインストラクターを務めさせていただきましたが、こちらとしてもすごく楽しく運営することができました。感謝しています。今回のスクールでは、私たちインストラクターがカリキュラムをゼロから考え始め、お客様にいかに安全運転に関する知識を習得していただけるか、議論を繰り返してきました。本番に向けて、リハーサルまで行ったんです。お客様には、普段走れない場所で、体験したことがないいろいろな走りを体験していただき、万が一の状況になったときでも慌てず、ここで習得したことを生かして安全にクルマを操作していただきたいという一心で話をさせていただきました。ぜひまた開催したいと思っています。