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ランサーエボリューション IV

ドライビングインプレッション

1996年。ランサーシリーズがフルモデルチェンジされたのを受けて、エボリューションIVも全くリニューアルされた

ランサーエボリューションIV

パワーユニットこそ4G63型を搭載してはいるが、エンジン搭載の方位が変わった。したがってトランスミッションは新設計となり、また吸排気の方向が変わったことに対応して、この部分も手直しを受けた。そして、パワーはついに280PSを達成。これ以上は望むべくもないほどの動力性能を手にした。

このパワーアップに合わせ足回りやボディ剛性は徹底的に見直され、従来の車とは一線を画すハイレベルなもとなり、さらにGSRにはAYC(アクティブ・ヨー・コントロールシステム)が装備され、その走りに新境地を開いた。

これらの改良を受けたエボIVの走りは強烈そのもの。抜群のステアリングレスポンスでフロントはクイックに回頭し、ヨーモーメントは頑丈なボディをいささかも歪ませることなく、スムーズなヨーレートとして車全体を変位させていく。つまり、ガッシリとした剛性感に支えられ、スムーズで限界の高いコーナリングが可能だということだ。

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 280PSのトラクションは余すことなく路面に伝えられ、もちろんパワースライドは最小限におさえられつつも、鮮やかなドリフトアングルを描いて決まる。エンジンは高回転までよどみなく大きなトルクを発揮し、リミッターの効く7500rpmまでをも常用としている。ブレーキ、クラッチ、ステアリング、シフトと、全ての操作系はスムーズに動作し、また剛性感があってコントローラブル。これらの働きによってラリーベースで生まれたランエボがサーキットでも無敵の存在になった。

 AYCを装備したモデルはさらに刺激的。AYCはリヤのトルクを左右にアクティブに配分する制御方式のため、ことにヨーダンピングやブレーキング時のスタビリティに抜群の効果を示す。ウエット路などでは、さらにその威力が強まり、操縦安定性に大きく貢献している。

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コーナリング時にはステアリングの切り込み速度やスロットル開度などによりAYCの効きがコントロールされ、逆にその特性を利用してAYC自体をドライバーが操ることもできる。RSの機械式リヤLSDはダートトラックから高u路までとにかくトラクションをかけ、ステアリング応答でコーナリングするというレーシングカー並の仕上がりを見せており、エポWはダートトラックだけでなく、サーキットや高u路のテストコースでも相当走り込んで磨き上げられたことが感じとれる。

エポIVの走りを見る限りランサーエボリューションに残されたテーマはあと僅か。その僅かな最後の領域が、エボVでは実証されている。