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イギリス 『AUTOCAR』誌
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インプレッション
世界で活躍するランサーエボリューションは、各国の専門誌も注目!
イギリス 『AUTOCAR』誌
イギリスは基本的に正規販売はされていないので、日本仕様と内容は変わらないが、雑誌上でのネーミングはランサー・エボリューションVIIではなく、エボリューションとなっている
まず、エクステリアデザインについて「エボVIIはエボVIと同じように、大きなリヤウイング、ボンネットスクープ、ブリスターフェンダーを装備しているにもかかわらず、エボVIの超刺激的なルックスに比べると、力強くもないし、ドラマチックでもない」と、少々ガッカリしている様子。
しかし、こうも付け加えている。「一部の人間にはちょっと物足りないかも知れないが、洗練されて、一段と成長したエクステリアデザインは、大多数のユーザーから好評を得ることだろう」
つまり過激さは若干失われたが、それは洗練されたイメージと、トレードオフとなっているというわけだ。
また、エクステリアデザインは、エボVIIの魅力のごく一部だとも語っている。
洗練されたエクステリアデザインに、ちょっと残念がっているオートカーのエディターも、同じように洗練されたインテリアには、文句なく称賛の言葉を送っている。「エボVIIのベースモデルは、これまでのランサーから、より高級なセディアに変わったので、ダッシュ周りを中心としたインテリアのクォリティは、確実にアップしている。
ダッシュボードのプラスチックの質感、ドアの閉まり音などにも安っぽさがなくなって、ひとクラス上級のクルマに乗っているような印象」と褒めている。
とくにターマック、グラベル、スノーの各モードに、切り換えられるアクティブ・センター・ディファレンシャルのスイッチの採用については、「機能的かつ効果的で、エボVIIの魅力をいちだんと高いものにしている」と、高く評価している。
エボVIIに採用されているレカロ製バケットシートに関しては「レカロシート自体のサポートの良さはもらろんのこと、取り付け高さが最適で、ドライビング・ポジションも、実に理想的になった。
エボVIのときは、取り付け位置が高すぎ、ポジションがいまひとつだったが、今回はそのようなことはまったくない」と断言している。
サポートの良いバケットシートやドライビング・ポジションが、スポーツ・ドライビングにいかに大切かを、知り尽くしているオートカーらしいコメントである。
いよいよ注目のパフォーマンスについての記述が始まる。
「エボIV、V、VIまでは、いわばモータースポーツのホモロゲーションマシンだったわけだが、このエボVIIは当初から優れたロードカーとして開発されている。最高出力はエボIVからずっと276ps/6500rpmと変わらないが、トルクは39.0kgm/3500rpmへと向上している。ただ、最大トルクの発生回転数がエボVIより500rpm上昇しているのはちょっと気になる」
要するにオートカーのエディターは最大トルクは、低い回転数で発生する方が、ドライバビリティが高いと考えているのだ。この見解は一理あると思う。しかし、スペックからだけではパフォーマンスは計り知れない。これに続くインプレッションでは果してどんな印象を持ったのだろう。
「ギヤボックスは相変わらず5速のままなので、インプレッサSTiの6速にテクニカル・アドバンテージがあることは否めない。
しかし、エボVIIにはインプレッサを凌ぐ4WDシステムという別の魅力がある。この電子制御アクティブ・センター・デフには、前述したように3つのセッティングがあり、ターマックセッティングを選ぶと、まるでパワフルな後輪駆動車のように、テールを流しながら走行することが可能だ」と、エボVIIの4WDシステムを絶賛している。
4WDというと、一般的にはどうしてもアンダーステアが強くなりがちなわけだが、後輪駆動車のように走れるエボVIIはスポーティ極まりないというわけだ。
イギリスに空輸されて、オートカーが最初のテストとなったわけだが、エンジンについてはそれが災いしたようだ。
「我々が最初にこのエボVIIのテストをすることになったのはうれしい反面、オドメーターはたったの200kmしか指しておらず、エンジンには新車の硬さがまだ残っていた。しかしながら、それでもこのエンジンの軽い吹け上がりには感動した。サードの2000rpmで走行中に、最初のラウンドアバウトに近づき、ヒールアンドトーでダウンシフトをしたのだが、ターボエンジンとは思えない軽い吹け上がりが印象的だった。これと同じような軽いブリッピングは、これまで最新のポルシェ911ターボでしか体験したことがなかったから驚いた。
ギヤボックスなどドライブトレインが洗練されていることにも言及している。
「エボVI同様、ドライブトレインは実にカッチリと組まれた印象で、まるでクランクシャフトとホイールが直結したようなダイレクト感がある。シフトフィールは若干重くなってはいるが、手先だけの動きで正確にシフトが可能だ。これはインプレッサには真似のできないことである」とべた褒め。
「まったくの新車だというのに、6000rpmあたりのトップエンドでの回転フィールは実に軽く、これはエボVIまでのエンジンでは感じられなかったことだ。オプションのチタンタービンを装備していなくても、こうなのだからこれは信じられないことだ。
シャシーについても、「乗り心地はステアリング・キックバックのひどかったエボVIに比較すると格段に良くなっている。これはセディアのロングホイールベースとソフトなスプリング、ダンパーのおかげである。こう書くとハンドリングを悪化しているのでは、心配する読者もいると思うがそんなことはない。ワインディングを数100メートルも走らないうちに、インプレッサでは得られない感動を、このエボVIIは与えてくれる。とくにロックトゥロック2回転のステアリングは、スポーティな走りを提供してくれる。そしてブレーキだが、スドッピングパワーといい、ペダルフィールといい、ファンタスティックというしかない」と締めくくっている。
日本のスポーツカーのブレーキについては、厳しい意見の出ることの多いオートカーがこれだけ褒めるブレーキも滅多にない。それだけ素晴らしいということだ。
最初のうちはルックスがちょっと大人しいなどと言っていたエディターも、エボVIIの走りにすっかり魅了されてしまったようだ。
文/いしわたり康