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ランサーエボリューション VIII

マキネンの走りを受け止めるランエボの底力

ちょっと古いかも知れませんが、私にとってランサーエボリューションの原型というかイメージはランタボ(ランサーターボ)、なんですね。あの印象が強烈に残っていて、それを最近のランエボシリーズにも感じているんです。だから印象的には悪くないんですよ。以前、トミー・マキネンがエースドライバーだった頃に、お台場で彼の助手席に乗せてもらったことがあるんです。それまで、ランエボのいかにも機械支配的な動きが何となくつまらないと感じていた私にとって、なんとしなやかで、かつコントローラブルなクルマなんだ、って思ったものです。当たり前なんですが、乗り手が変わればクルマも変わるなぁと思い、プロドライバーの凄さとそれを受け止めるランエボの底力を改めて思い知らされたものでした。

今までで一番好感のもてるマシンに仕上がってます

結論から言うと、今回のエボリューションVIIIは、今までで一番好感のもてるマシンに仕上がったと思います。速いのは前から当たり前の性能で、その速さに好感がもてる、といった方がいいでしょうか。以前よりもまして軽快でしなやか、そして柔軟な印象があります。これまでのランエボ全体と大まかに比較してみても、コーナーでステアリングを切ってから立ち上がる間に感じる、いかにも機械が制御していますよ、みたいな、ちょっとサイボーグチックな硬いイメージが無くなっているんです。そのことは一般道でもスグに感じ取れます。大きな交差点とか、ちょっとタイトな首都高速のコーナーなどで実感できることなんですね。そういうところで少しオーバー気味にアクセルを踏んでやると分かります。違和感なく、とってもスムーズに走ってくれるんですよ。それとボディの剛性が増しているのは、限界域だけでなく街乗りにも有効だと思いました。クルマとの一体感が明らかに増していますから。

スーパーAYCが、狙ったラインを安定した姿勢でクリア

スーパーAYCの制御がかなり効果的かつスムーズになっているのも印象的です。ちょっと速度を上げて走れる場所、例えば空いている首都高速やワインディングでのコーナリングですね。コーナー手前での多少舵が当たっているときに減速した時のクルマの安定感は素晴らしい。何代か前までは、コーナーに進入する際にステアリングを切ると、かなり唐突な反応が感じられてしまい、立ち上がりではアンダーが強い車だなぁ、やっぱり4WDだからかなぁと思う場面も少なくなかった。一方VI以降のモデルだと、曲がるには曲がるんですが、曲がり方がいかにも唐突で怖いくらいだったという印象が強いんです、個人的には。ところがエボVIIIはコーナリング中、4輪がしっかり路面に接地してるのを感じるし、クルマの挙動変化もすごく分かりやすくなっています。これは足回りの改良だけではなくスーパーAYCといった電子デバイスがより繊細な制御をしてくれるようになったからでしょう。コーナー脱出時までオンザ・レールというか、狙ったラインを安定した姿勢でクリアしやすくなっていますね。