

ワイドボディとなったランサーエボリューションVに合わせ、4G63エンジンはさらなる性能向上が求められた。
「ピストンはエボリューションモデルの進化に伴って変わっています。 重量だけで見ても、ランサーエボリューションXのものは、ランサーエボリューション IVに比べて16%減の328gと大幅な軽量化を図りました。 また、インジェクターの噴射量も増やしましたし、タービンも排気側のノズル面積を9Tから10.5Tに拡大しました。」
燃料ポンプ容量もそれまでの100L/hから120L/hへと拡大。 ランサーエボリューションVIでは、4G63として初めてのクーリングチャンネル付き鋳造ピストンが採用された。 ピストン重量もランサーエボリューションVから7%減となる306gに軽量化している。 「ピストンにクーリングチャンネルが装備されたことで、ノッキングの発生を抑制することができ、点火時期進角が可能となりました。 それに伴い燃料も薄くすることができ、さらにトルクアップが図れたわけです。」
タービンもランサーエボリューションVIで大きく変更された。
競技ベースグレードとなるRSにチタンアルミタービンのTD05HRA-16G6-10.5Tを採用したのだ。 これは市販車としては世界で初めての標準採用となる。 サイズ面ではコンプレッサー入り口径を52パイから60パイへと拡大。 これによって吸気圧力損失を低減した。
冷却系は、サーモスタットの取り付け位置を入り口制御から出口制御に変更された。 「サーモスタットをエンジンの冷却水出口側に取り付けたことで、水通路圧損低減により冷却水流量をアップし、冷却性能を向上させました。」
そして、続くランサーエボリューションVI トミ・マキネンエディションでは、VIのRSのみに採用していたチタンタービンをGSRにも標準装備。 またコンプレッサー側のサイズをTD05HRA-15G6K2-10.5Tへと小型化している。この変更はエンジンの低中速トルク向上に繋がり、さらなるレスポンスアップを実現することとなった。